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美味と楽しさを今日もここでチャージする大人がいる-Griglia Di Gaetano-

GOURMET|2015.9.3 Photography:Satoru Hirayama
Text:Satomi Nishimura

開店1年目にして、この味わい深い空間はなぜだ

2015年9月23日で、1周年のアニバーサリーとなる「Griglia Di Gaetano/グリリア・ディ・ガエターノ」。歩いて5、6分の場所にある、ナポリピッツァの人気店「Pizzeria Da Gaetano/ピッツェリア・ダ・ガエターノ」の姉妹店だ。

同じくイタリアンの店ではあるが、メイン料理に据えたのは、ピッツァではなく、肉。

地元・福岡の「すすき牧場(宗像市)」で育った「むなかた牛」のTボーンやシェフ手作りのサルシッチャを、炭火でグリルして仕上げる。店名の「グリリア」もイタリア語でグリルの意味。思わずその味を「確かめに行かなくては!」と前のめりになってしまうゴージャスさがある。

しかし、なぜだろう。実際、店へ足を運んでみると、どうも、人々を引きつける要因は「肉だけではないらしいぞ」と、頭の中のセンサーが察知する。

氷ぎっしりのクーラーにザクザクと並べられたワインボトル。壁に集められた、世界各国の雑貨や写真、ポスター、常連客のサインまである。そして、開店早々カウンターで1杯やりはじめる、こなれた紳士。仲睦まじくメニューを覗き込む年配のご夫婦。リズミカルに動き回るスタッフたちとの距離感も、ぐっと近く、客との素敵な関係がそこかしこに定着しているようだ。

オープンから1年。まだ“新店”のジャンルに分類されてもおかしくないはずなのに、長年人々に愛されてきた老舗のような味わい深さにあふれている。初訪問であっても、腰を落ち着け、長居することを許されているような気分に不思議となれる。

そんな「Griglia Di Gaetano」の魅力を、あらためて紐解いてみたい。

「楽しむシチュエーションは、お客様が選択するもの」

「炭火でグリルした肉を食す」という堂々たるコンセプトが真ん中にある。それでも「『食事のできるワインバー』くらいの感覚で、自由に楽しんでもらえたらうれしいですね」とサービスを取り仕切る、高松 謙太郎さんは話す。

仕事帰りの女性がひとりでパスタをいただき、スマートに帰宅するのも定番のワンシーン。スタッフとの会話を楽しみに、2軒目、3軒目のバーとして利用する人も多い。

また、意外にも「ナポリタンを食べたいなあ」「なんだか焼酎飲みたくなっちゃった」という、“らしからぬ”リクエストにもできる限り対応してくれるそうだ(もちろんメニューには載っていないのだが)。

「この店を訪れるシチュエーションは、お客様が決めるもの」。いわゆる「ルールがないのが、この店のルール」だという。客たちの希望を、スタッフが全力で、義務感ではなく、楽しみながら支えてくれる。常に、自由に自分らしく「Griglia Di Gaetano」での時間を謳歌できる客たちの、居心地の良さといったら……!今の気分にぴったり、望みどおりのシチュエーションになるのだから、次の日の朝、目覚めると「昨晩は無性に楽しかったな」とにんまり反芻。時間を見つけては足繁く通ってしまうのだ。

オロジオ・木村社長もそんなひとり。毎回シチュエーションは違えど、月に数回は足を運ぶ。会食を終え、ワインと気楽なおしゃべりが恋しくなって駆け込む時。グループで訪問し、「1次会は店内でお肉、2次会はテラス席に移動して飲み直し!」なんて時もあった。

いつか、どうしてもオムライスが食べたくなりお願いした時のことを「無理言ってつくってもらったのにね、卵の上にケチャップで『Oro-Gio』と書いてくれてたんだよ。もう、うれしくなっちゃうよね!」と、満面の笑みで思い出す。料理だけでなく、演出の腕前も抜群な坂田直樹シェフはこちら。

料理もワインもサービスも、最上級のものを提供してくれるのに、この肩ひじ張らないウエルカムな心づかい、そこかしこにあふれるユーモア。これも、大人たちをリラックスさせる、大きな要素だ。

「Griglia Di Gaetano」で出会える、美味拝見

メニューにあるもの、ないもの。市場で偶然に見つけた食材でつくる、トゥデイズ・スペシャルなど、常にいろいろな引き出しを持つことを意識しつつ、厨房に立つ坂田シェフ。

この日の前菜は、残暑に似合う涼しげなひと皿。肉厚で燻製の香りが豊かに広がる、スモークサーモン。甘みが舌に残る後味までおいしい、白レバーのムースなど。

冒頭で紹介した、「むなかた牛」のTボーンをを切り分けて、わくわくしながら口へ運ぶ。すすき牧場自家製の飼料を食べ、ストレスなく育った牛の肉は、赤身の部分までしっかり甘い。健康な肉こそ旨い肉だと、実感できる。飼料には、牧場が育てたお米やおからなど、牛たちが健康に育つ秘訣がいっぱい。ホルモン剤や抗生物質、遺伝子組み換え作物は、飼料に添加していない。

シンタマ、トウガラシなどの希少部位が入荷されることも。肉の入荷状況は日々変わるので、問い合わせを。
それにしても、ほれぼれするほど美しい肉たち。

トマトソース×モッツァレラチーズの王道コンビネーションのパスタ。ピッツェリアの姉妹店らしく、その名も“マルゲリータ”。この日、いただいたのはもっちりした太麺「スパゲット」。なんとパスタも、ショートタイプも含めた9種類から選べる。客をどこまでも楽しませてくれるアイデアにリスペクト。

自分らしさを回復させる、大人たちの社交場へ

「そもそも、レストランの語源には『回復させる』や『元気にさせる』などの意味があるんです。そんな場所になれたらいいですよね」と高松さん。さらに語感からは「リ(Re/再)・ストレスみたいに、ストレスを癒すようなイメージもわいてきます。まさに、日中は緊張感をもって活動されている大人のみなさんが、リラックスするために用意された場所でありたいのです」と続ける。

笑って、話して、心をほぐし、体にもおいしい栄養を満タンに。そんな時間を過ごしながら、明日への活力を養うレストラン。ここでしっかり元気になったら、また新しい仕事にも取り組めるし、今までにない交流をスタートさせる意欲も湧くだろう。

2015年秋。2年目の歴史を描き出す、「Griglia Di Gaetano」。福岡の大人たちが集う、社交場と言えば、この店という常識が今、生まれはじめている。

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information

Griglia Di Gaetano(グリリア・ディ・ガエターノ)
Griglia Di Gaetano グリリア・ディ・ガエターノ
住所:福岡市中央区今泉1-2-8 ANDON 1F
電話:092-713-5077
営業時間:18:00~深夜2:00(食事は24:00 L.O.)
店休日:日曜、第1月曜日
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