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Cuervo y Sobrinosの祖国キューバを訪ねて-Oro-Gio 井上 正規の現地レポート-

WATCH|2015.8.31 Photography&Text:Masanori Inoue (Oro-Gio)

2015年5月キューバ発祥の時計ブランドCuervo y Sobrinos(クエルボ・イ・ソブリノス)の世界観を体験するツアーに参加してきました。
アメリカとの国交回復が現実味を帯びてきたなか、古き良きキューバの素晴らしさを体験できる最初で最後の機会に恵まれました。

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クエルボ・イ・ソブリノスは、1882年ラモン・クエルボ氏とその甥たちが、ハバナに高級宝飾&時計店「La Casa」をオープンさせた事に始まります。現在のブランド名は1890~1900年頃、苗字の「クエルボ」にスペイン語で「甥たち」という意味の「ソブリノス」を組み合わせた事に由来します。

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この時代「La Casa」を訪れる事は、パリのバンドーム広場や、ニューヨークのフィフスアベニューでショッピングをする事と同様のステータスがあり、当時、世界中の名士は、ハバナを訪れるたびにこぞって「La Casa」に立ち寄りました。

キューバ革命後、ブランドは一時期、休眠状態に入りますが、後にかつての店舗跡の古い金庫から時計のムーブメントやデザインスケッチなどと一緒に、当時の顧客名簿が発見された事がきっかけで復活を遂げます。発見された顧客名簿の中には、キューバで人生の3分の2を過ごし「老人と海」など、多くの作品をキューバで執筆した文豪ヘミングウェイをはじめ、アルバート・アインシュタイン、ウイントン・チャーチル、クラークゲーブルなど各界著名人の名前が発見された事からも、当時のハバナがいかに世界中の富裕層を引きつける魅力溢れる場所であったかが窺い知れます。

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アーネスト・ヘミングウェイの足跡をたどって

コロンブスが2度目の航海で持込んだサトウキビは、土地に根付き、ラム酒の原料として利用され、今ではキューバを代表する主要生産品となっています。ラム酒をベースとしたカクテルでキューバ発祥の「モヒート」や「ダイキリ」
は特に有名で、ノーベル賞作家ヘミングウェイは「わがダイキリはフロリディータにてモヒートはボテギータにて」との言葉を残しています。どちらの店も現在では観光名所として、世界中から訪れた観光客で、座る場所もない程の賑わいをみせ、ミュージシャン達によるライブで盛り上がりをみせます。店内の壁にはヘミングウェイの写真がかかり、フロリディータにおいては店内入って左側のカウンター隅にヘミングウェイ実物大銅像が設置されています。彼はいつもこの席に座り砂糖抜きのダイキリ『パパダイキリ』を飲んでいたそうです。
30度近い気温の中、ハバナ市内を歩き廻った後に立寄った、フロリディータで飲んだフローズンダイキリは格別な味わいでした。

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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの夜

1997年アメリカブルースギター界の大御所、ライ・クーダー氏が40年代に活躍したキューバミュージシャン達と一緒に、当時、実在した会員制音楽クラブ「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を再現したアルバムを発表しました。
アルバムは、世界中で100万枚を超えるヒットとなり、その年のグラミー賞を獲得。
また、1999年には「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」で知られるヴィム・ヴェンダース監督が、ドキュメンタリー映画化し、世界中にキューバミュージックが知れ渡るきっかけになりました。

キューバ2日目の夜、HOTEL IBEROSTAR PARQUE CENTRAL最上階のプールバーにて、思いがけず「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」ライブを鑑賞する機会に恵まれました。
ライブが始まるまでのあいだ、サンセットをバックに簡単なディナーを済ませ、日没とともにライブスタート!
社会主義の国でありながら、陽気なラテンミュージシャンたちの演奏は、エンターテイメント性に優れ、観客を巻き込んでのパフォーマンスは圧巻の一言。一生の思い出となる素晴らしいライブパフォーマンスでした。

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バラデロのビーチからカリブ海を眺めて

キューバで最も人気のある海浜リゾート【バラデロ】キューバ革命前、この地にアメリカの化学会社デュポンの創設者によるヴィラ建設計画をきっかけに、ハリウッド俳優や富裕層、マフィアがこぞってこの地に別荘を建てました。現在では、かっての別荘も観光客のためのホテルとして活用され、ヨーロッパ資本によるリゾートホテルも立ち並んでいます。

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真っ白な砂浜にコバルトブルーの海、対岸に遮るものがない、見渡す限りの水平線。キューバの海の美しさは想像以上で、これまで見た海の中でも最高の眺望と美しさを誇りました。コロンブスがキューバのこの島を最初に訪れた際に「人間の目が見たもっとも美しい島」と称賛したのも頷けるほどです。

Cuervo y Sobrinosの時計には色鮮やかなブルーのカラーリングが多く見られます。
それはバラデロで見た海の鮮やかなカリビアンブルーを彷彿させます。
この美しいブルーはキューバ人のDNAの中に刷り込まれた色なのかもしれません。

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およそ1週間に及ぶキューバ滞在でしたが、Cuervo y Sobrinosが誕生した世界観を実際に肌で体験することで、ブランドが放つ情熱やラテンテイスト漂う、魅力溢れる時計作りの根幹にほんの少しではありますが触れることができたと思います。
今回、貴重な機会を与えてくれ、現地でも素晴らしいアテンドをしてくれたムラキ時計部、Cuervo y Sobrinos関係者の皆様、本当にありがとうございました。

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information

クエルボ・イ・ソブリノス 公式ウェブサイト
http://www.cuervoysobrinos.com

株式会社ムラキ時計部
http://www.muraki-ltd.co.jp/watch/wristwatch/cuervo/
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